inekitiemonのブログ

農業に関する書籍、ビデオ、資材、機材をご紹介します。

稲の無肥料栽培を実践している人が近くにいます

六月も下旬に入ってきて、稲の育ちも顕著になってくる頃です。

わが家の疎植稲も現在こんな感じです。

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への字稲作なので、葉色はまだ淡いです。

 

通常だとJA指導で育てている場合は、かなり賑やかになってきています。

その平均的な稲がこれ。

 

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ところが、私の圃場から100メートルも離れていないところで、無肥料栽培を数年前から実践している人がいます。

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除草は中古田植え機を使って、チェーン除草をしています。

 

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青いブルーシートに除草機が包まれています。

 

無肥料だから収穫も少ないだろうと思われがちです。

これについても井原豊さんが著書「痛快コシヒカリつくり」で書いている。

 

コシヒカリを完全無肥料栽培すると、自動的にへの字型に育ち、7俵くらいはどんな田でもとれる。これは全国的な自然栽培団体が長年にわたり実証している。」

 

という話。

 

肥料も農薬も買わずに無農薬米が獲れるんだから、こんなにエコな方法はない。

肥料をやり過ぎて倒伏させると、7俵より少なくなるし食味もまずくなる。

 

ただ、草を抑制できないと減収してしまうから、そこがポイントになります。

 今回たまたま、「無肥料栽培を実現する本」という書籍を見つけました。

 

私は無肥料栽培を今現在やってみようとは思っていないので、せっかく見つけたこの本を実践しているその人にプレゼントしました。

 

感想を聞いたら、結構役になりそうだと言ってくれました。

 

 

 


 

米宅配用の段ボールはオーダーメイドがお得!

私の住んでいる界隈で米の宅配用の箱(10kg用)を買って、10kg用のクラフト袋も買います。

 

ゆうパックがクラフト袋のままで引き受けてくれたので、箱に入れずそのまま発送していたのですが、中身が出てしまったというトラブルが年に2回ほど起きたので箱に入れて発送する事にしました。

 

そこでうまくいかない事があります。

クラフト袋に米を入れて箱に入れようとしますがうまく入らないのです。

この箱はスーパーなどで売っているポリ袋の米を送る箱なのだと思います。

仕方がないので20kg用の箱を買っていました。

 

店の担当者に10kgの袋がピッタリ入る箱を売って欲しいと要望したが何年たっても実現しない。

20kg用の箱だと中途半端なスペースが空いていしまう。

何かプラスアルファのプレゼントを入れるには良いが、そうでないときは中身がガタガタとはねてしまう・・・。

 

ふと、ネットで言い箱はないものかと検索してたらありました!

オーダーメイドでローコストの段ボール屋さん。

 

www.notosiki.co.jp

 

ネットで見積が出来ます。

私は10kg用のオーダーで内寸390x230x150で注文したらピッタリです。

価格は数量100枚で税込み、送料込みで5,184円でした。

 クラフト袋で送っていたときは発送後、請求書と払込票を郵送していたのでコストはほぼ変わりません。

 

それにしても同じ店で売ってる箱に合わない袋を平気で売っているなんて。

農業の世界はそれでも商売成立するんですから不思議です。

 

 

水田の水口水漏れ対策に田門

 水田の水口から水が漏れてくると、いろいろ問題が発生します。

 

春先は元肥を散布する作業があります。

そこに漏れ出た水があると何をするにもぬかるんでやりにくいですね。

 

秋は秋でコンバインが入る前に干して地を固めておく必要があります。

そのときも漏水があると稲刈り作業は大変です。

無理矢理進めると田の表面は凸凹になってしまいます。

 

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以前は私もこのような堰板で止水などの水管理をしていましたが水漏れに悩まされました。

 

だいぶ錆びてはおりますが、十数年ほど前に田門という水門を購入して取り付けたところ、漏れはほぼなくなりました。

 

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取り付けは簡単です。

私の場合、買ってきた田門を堰板と入れ替えてみるとスッポリ収まりました。

 

もう一度取り付け周辺をきれいに掃除して、セットします。

あとはコーキング材を練り込んで隙間を埋めただけで完成です。

 

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倒伏しにくいイネ作り、への字稲作

 2017年の稲作は思いもかけず多くのイネが倒伏しました。

私のイネはへの字稲作で中間施肥をしたあとは周囲よりも圧倒的に葉色が黒くなったので倒伏候補筆頭と目されていたはずですが、軽傷で済みました。

 

 慣行稲作(V字型)では薄緑のイネでも倒伏しているのを見かけました。

私は葉色を参考に追肥の量を変えたりする事が多いので慣行栽培を見ていると難しいなと感じます。

倒伏でお悩みの方にはぜひへの字稲作を試していただきたいと思います。

 

 私のイネ作りの教科書は、農文協から出ている、

「ここまで知らなきゃ損する痛快コシヒカリつくり」

という本です。

 

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への字稲作の概要は、

1.イネの生育初期には肥料を控えゆっくり成長させる。

2.出穂45日前に元肥的な中間施肥を行う。

3.穂肥窒素を入れないで硫酸カルシウムやリン酸で生育を引き締める。

というものです。

 

初期に肥料を控えたりなんかしたら早期茎数確保が出来ず、茎数不足に陥るのではないかと慣行栽培をされてきた方は心配されると思います。

実は早期茎数確保によって出た分けつこそがクズ分けつなのです。

 

ゆっくり生育したイネはじっくり茎が太くなっていきます。

中間施肥後のイネは急速に分けつを始め、しかも茎太なので茎同士が押し合い株が開きます。(開帳)

この太い茎のおかげで少々の事では倒れない強い体が出来上がります。

 

この著書の中で井原豊さんは慣行栽培の矛盾を厳しくユーモラスに指摘しています。

 

この本を実践してみる事によってイネ作りに限らずすべての仕事について探究心を持つ事、物事を鵜呑みにせず自分の目で確かめる大切さを教わりました。

 

食糧危機について考える本

 「それでも世界一うまい米を作る」奥野修司 講談社

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 うまいと言ってもらえる米作りを目指して情報集めををしている頃、上記タイトルの本を買いました。

 

 内容は食味向上技術についても記述はあるのですが、それよりも日本の食糧危機や食の安全について主眼を置いた本でした。

 

日本に食糧危機が来ると思いますか?

 

この本が出版されたのは2009年3月で、もう8年も経ちます。

当時はそれなりに、おお!すごいこと書いてあるな・・、程度の感想でした。

現実には減反政策によって米を作りすぎないよう農家には生産調整が今も課せられているし全く現実味がありませんでした。

 

 でも、今はどうでしょう?

サンマが捕れなくて高値に・・。

ドイツでは品質の良い粉ミルクが買いあさられて品薄に・・・、といった報道が飛び込んでくるようになりました。

原因は中国です。

この本に書いてあったことが現実味を帯びてくるのを感じました。

 

 次のような記述があります。

まずは食の安全についてから。

中国現地でのリポートでは、こんなシーンが・・・。

 

 「農民が食べるにしても量が多すぎます。じゃ、この野菜類はどこへいくんですか?」 

 

 「たぶん別の省都か、加工食品に混ぜられるんでしょうね」

 

 「日本にも輸出するということ?」

 

 「たぶん」

 

 「でも重金属を含んでたら、輸入禁止になるんじゃないんですか」

 

 「えっ、ご存じないんですか。日本は残留農薬は検査しますが、重金属についてはめったに検査しないから大丈夫です」

 

  本の終わり近くにはこんな記述もあります。

 

 学校給食に大量の農薬が投げ込まれ、大勢の子供たちが死亡した事件も聞いたが、当局が介入したらしく、新聞には掲載されなかった。

 

 中略

 

こういう国から輸入している限り、いずれ日本にも「食の安全」を脅かす事件起こるだろう。取材であった日本人商社員は口々にそういったものだった。

 

「もしも中国が食糧不足になったら、確実に動乱が起こります。この国は常に飢えで動乱が起こってきたのです。だから、植える恐怖をよく知っている。そうなるとわかったら通貨の元を切り上げてでも、世界中から一気に穀物を買い漁りますよ。一気にです。徐々にではありませんよ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・

食糧不足について、

 

 少なくとも農水省の役人には期待できない・・

 

中略

 

 取材したすべての農家もこう言い放った。

農水省の言うとおりにして、うまくいったことがない」

 

むしろカギを握っているのは消費者なのだと思う。

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

 ヨーロッパでは消費者が自国の農家を護っているといった話を聞いたことがあります。

 

 「それなら、俺たちで食の民間安保をやろうよ」

と宣言したグループがいて、それが福島県須賀川市で「ジェイラップ」と「稲田アグリサービス」というこの本の中に出てくる組織です。

 

 単に農作物を作ればいいのではない。生産者と消費者をいかにつなげるか、主観的な「安心」と客観的な「安全」をどうやって認証するか、食糧難がやってきても耐えられる農業をどうやって再生するか、そんなことを試行錯誤するグループです。

 

 それが本のタイトルでもある世界一うまい米作りをめざすグループで、その戦いぶりを描いています。

 

 ここでJAも登場してくるのですが、彼らを支援する立場であるはずなのにこれを潰しにかかる情けない経緯も報告されています。

 

 日本の米作りははじめから国際競争力低かったわけではなかったようです。

その理由についても解説があります。

 

 久しぶりに読み返してみてこの本はぜひ多くの人に読んで頂きたい本だと思いました。

 

 現在はもう中古品で手に入れるしかありません。

 

追記

この記事を書いた時が2017年10月でした。

その頃はもう古本しか市場にはなかったので、これで絶版になってしまうんだろうかと心配していました。

ところ、が改めてネットで検索してみるとしっかり増刷されていたではありませんか。

講談社様、ありがとうございます。

 

 

 

への字稲作DVD

 への字稲作の教科書と言えば農文協の、「ここまで知らなきゃ損する痛快イネつくり」と「ここまで知らなきゃ損する痛快コシヒカリつくり」ですね。

 

本を読んでいざ実行に移すとなると、どこか本の中に見落としがあるんじゃなかろうかと不安になることってありませんか。

 

 そんな方にはDVDビデオも販売されています。

同じく農文協から、井原さんの良質米つくり全2巻

  その1 低コスト経営編

  その2 への字型栽培編

という元々2部作でしたが、今ではへの字型栽培編しか販売されていないようです。

 

 私が購入したときは大分昔だったのでVHSのビデオテープでした。

 

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もうすでに実践で試したあとだったのですが、井原豊さんの大ファンでもありましたので、どんな方だったのだろうという好奇心が大きかった事が購入した大きな動機でした。

 

 低コスト編では井原さんの講演会が中心となった構成です。

への字稲作とV字型稲作(慣行栽培)の違いはなにか、への字はなぜ良いのかをわかりやすく説明してくれています。

イネの話をこんなに面白おかしく話してくれた人はないのではないかと思います。

 

 への字型栽培編では実際の現場で作業している例を紹介しています。

ここでもへの字とV字型栽培の成長過程がどう違うのか紹介しています。

今でも、もう一度見直すとああそういうことだったのかと気づかされることがたくさんあります。

 

 ビデオテープで購入したときは1巻7,500円でしたが調べてみると現在はかなり高価です。 ご参考まで。

 

 

 

井原さんの良質米つくり 2 への字型栽培編 (2)[ビデオ]

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追記

調べたところ、農文協の「田舎の本屋さん」ネット販売で受注販売されていました。

田舎の本屋さんで検索できます。

       

 

農作業にバックホーの活用

 もう12年も昔のことになりますが、田んぼの畦を作り直す事にしまして、

手作業で行うには中々の重労働になってしまう、何かいい方法はないかと思案しました。

そのとき利用したのがバックホーです。

近くにレンタルしてくれる会社はあったのですが使い方をどうにか習得出来ないかと調べてみたら操作方法のビデオが売られているのを見つけました。

 

 

「使って便利バックホー農山漁村文化協会 制作・発売 

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当時はVHSのビデオテープでの販売でした。

 

内容は、

○ ミカン農家への農作業への活用例説明会

○ 安全な作業をするための講習会の様子

○ 基本的な操作方法の説明

 

 といったものです。

 

自分の欲しかった情報は3番目の操作方法で、その映像を繰り返し見て実際の作業をイメージしました。

  ※もちろん安全な作業の説明も重要です!

 

 借りたバックホーは軽トラックに乗せられるほどの小さなサイズを頼みました。

当時は1日借りて6,000円。そのほかに往復の運搬料が8,000円ほどかかりました。

 レンタル会社の人に一応簡単な説明を受けてあとはビデオでみた知識だけを頼りに作業しました。

 いきなり本番で当然考えていたようにはうまく出来ませんでしたが、それでもなんとか目的は果たすことが出来ました。

ようやくなれてきた頃には作業も終了と言うことですね。

 

 使った感想は小さくてもやはりバックホー。当たり前かも知れませんがおぼつかない操作でもその仕事量は人間が行うよりもはるかに大きいのを実感しました。

 

 今はこのビデオ、農山漁村文化協会が運営する田舎の本屋さんでネット販売されていますが、受注生産のようです。価格→6,480円

 

 興味ある方はお試しください。

 

2017/12/17

このような書籍が出版されていました。

 

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バックホーの選び方、使い方、活用例が紹介されています。

 

軽トラックについても活用例が紹介されていて興味深いです。

 

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